ウェット⋅イン⋅ウェット( ´∀` )b

こんにちはみなさん。

これも朝、例の小川町・槻川の風景です。

11月13日の記事で紹介した「栃本堰」の上流側を描いたものです。

元ネタは こんな感じ…。

上流側は ちょっとしたダム湖のように水がせき止められているので、晴れていて風がなければ 鏡面のように美しい光景が見られます。

群青色だった空が 徐々に明るみを増してゆく…
音もなくゆっくり動く川面が そんな空の変化を 大きな曲線で切り取って眼前に見せてくれます。

本作は ウェット・イン・ウェットの繰り返しで大まかに、画面上に明暗をつくってから 細かく描き込んでいます。
意図した訳ではないのですが、ぼんやり、幻想的な絵になりました。

水彩ならではのテクニックのひとつ、ウェット・イン・ウェットは 水彩画を描く人なら誰でも使いこなしたい技ですが、画面へ先に 色や水を引く際の、その引きかた、後から滲ませる色の 筆への含ませ方ががさつなため、なかなかきれいに滲ませることが出来ない方が多いようです。

プロは、基本的に 自分の技を見せたい(見せびらかしたい)生き物です(笑)。
デモンストレーションなどでも これを見よ、と言わんばかりに こうした技を「颯爽と」やってしまうため、筆洗からパレットへ、パレットから画面へと続く 水の「持っていき方」など、細やかな感覚は 見ているアマチュアの方々には伝わりにくいかもしれません。

ウェット・イン・ウェットに関して言えば、「先に 画面に水を引いてから色を滲ませる」、その水を筆に含ませる時から 勝負は始まっている、と思ってください。

そして、画面に引いた水が どのくらいの乾き具合の時に どのくらいの濃度の色を置けばきれいに滲むのか、日頃からよく観察しておくことが大切です。